第5章 天上(てんじょう)の風(かぜ) −2009− 悠風に包まれし風の国 風是流(がぜる)
蒼く澄んだ空の下 碧く穏やかな風が吹き抜ける
その風に華は舞い 日に光りて輝きを増す
この国の民は風渡人(かざりと)と呼ばれ 天と地 二本四面の扇を持ち
四種の風にて国を繁栄させた
天扇は 風を結びて幸を招き 風を重ねて笑を増す
地扇は 風を転じて福と化し 風を切りて凶を断つ
今日も風是流に四風が吹き 風渡人は風に乗りて舞い踊る